上場株式の配当金
最近の株式市場は活況です。
「そろそろ株式を買ってみようかな」と考えている方も多いのではないでしょうか?
今回のテーマは個人が受け取る上場株式の配当金についてです。
株式を買うと原則、毎年配当金をもらえますよね。(配当金が出ない会社もありますが)
さて、その受け取る配当金には税金が徴収されています。
20万円の配当金で2万円の税金です。14,000円(所得税7%)+6,000円(住民税3%)
給与所得の最低税率は所得税5%、住民税10%なので、優遇されていますよね。
それはさておき、この受け取る配当金は確定申告をしないといけないのか?
原則、確定申告不要ですのでご安心ください。(税金が既に徴収されているため)
しかし、確定申告をするとお得な場合があります。
1.株式の譲渡損がある場合(前年からの繰り越しを含む)
株式を買ったけど、値下がりして損をしちゃった・・・
このようなケースです。
株式の譲渡損と配当金収入を相殺することにより、税金の還付を受けることができます。
(注)配当を源泉徴収口座内で受け入れることを選択していれば、確定申告をせずに適用可能な場合があります。
2.課税総所得金額等が330万円以下の場合
収入がない方や、あまり多くない方などが該当します。
サラリーマンの方であれば、年収が500万円ぐらいと多くても該当する可能性はあります。
配当控除という制度があるため、税金の還付を受けることができます。
配当控除率・・・10%(所得税)、2.8%(住民税)
全額還付とはいきませんが、該当する方は意外と多いのではないでしょうか?
ただし、重要な注意点があります。
確定申告することを選択すると
①扶養になっている方(専業主婦や学生の方など)は扶養から外れてしまう可能性があります。
②国民健康保険の金額が増加する可能性があります。
「困ったな・・・。やっぱり、提出しなかったことにしてよ」は効きません。
したがって、慎重な選択が必要になります。
「選択と言ってもよくわからないし・・・。なんか、損するかもしれない・・・。確定申告すること自体めんどくさい し・・・。」
このような方は、「上場株式の配当は原則、確定申告不要」ですので、何もしないほうがよいと考えます。
少しでも税金を安くしたい!と考えている方は
1.又は2.の適用を受けるため、確定申告をする選択肢もあると知っていただければ幸いです。
※表現を簡単にするため、レアなケースは考慮せず説明しております。すべての方が今回のケースに該当するわけではあ りませんので、ご了承ください。